標準偏差がないと偏差値は出せない
偏差値の式は 50 + 10 ×(得点 − 平均点)÷ 標準偏差 です。平均点だけわかっていても、標準偏差がなければ偏差値は計算できません。
模試の成績表には平均点と一緒に標準偏差が載っていることが多いのですが、学校の定期テストでは出されないことがあります。そういうときはクラスの点数を並べてここで標準偏差を出し、その値を偏差値計算機に入れれば自分の偏差値がわかります。
母集団と標本 — nで割るかn−1で割るか
標準偏差には2種類あります。どちらを使うかは手元のデータが全部なのか一部なのかで決まります。
- 母集団(nで割る) — 全員分がそろっていて、その集団自体の散らばりを知りたいとき。クラス40人全員の点数からクラスの散らばりを出す場合がこれです。
- 標本(n−1で割る) — 一部を取り出して、その裏にある全体を推定したいとき。ベッセル補正といいます。
標本のほうが必ず少し大きな値になります。n−1で割るぶん分母が小さいためです。データが少ないほど差が開き、数十個あればほとんど変わりません。学校の偏差値の文脈では受験者全員のデータを扱うので、ふつうは母集団のほうを使います。
平均と中央値がずれるとき
極端な値が混ざっていると、平均はそちらに引っ張られます。年収や資産のように一部の大きな値がある分布では、平均が「ふつうの人」からずれます。
そういうときは中央値のほうが実感に近くなります。この2つの差が大きいなら、分布が片側に偏っているという合図です。両方を並べて出しているのはそのためです。
加重平均は「重みが違う平均」
それぞれの値に重みを掛けて足し、重みの合計で割ります。単位数の違う科目の成績、配点の違うテスト、数量の違う仕入れ単価などで使います。
単純平均はすべての重みが等しい加重平均なので、別の式ではなく同じ式の特別な場合です。重みをすべて1にすれば単純平均と同じ値になります。
計算に使った式
- 平均 = 合計 ÷ 個数
- 中央値 = 並べ替えて真ん中の値(偶数個なら中央2つの平均)
- 母標準偏差 = √(Σ(値 − 平均)² ÷ n) · 標本標準偏差 = √(Σ(値 − 平均)² ÷ (n − 1))
- 加重平均 = Σ(値 × 重み) ÷ Σ重み
- 偏差値 = 50 + 10 ×(得点 − 平均)÷ 標準偏差